サステナビリティ推進の施策として活用し、多様なメンバーが活躍 ―株式会社JTBコミュニケーションデザイン様―
株式会社JTBコミュニケーションデザイン
総合企画部 管理局 総務課長 笹本正樹様
ミーティング・イベントの企画運営、国際会議・学会運営、展示会主催などのMICE事業、各種プロモーションの企画、組織活性・人材育成支援、エリア活性支援、コンテンツ創出など、コミュニケーションをデザインする事業を展開されている、株式会社JTBコミュニケーションデザイン様。その事業活動を支える管理局総務課長の笹本様に、MaaR for business導入の背景や導入後のご状況についてお話しを伺いました。
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イベント運営事業を通じて根付いたリユース文化
―環境・サステナビリティ活動における体制や業務内容について教えてください
弊社では今年度よりサステナビリティ推進局を新設し、全社のサステナビリティ推進を担っています。私が所属する総務課は、環境負荷削減に向けた職場環境の整備を行う窓口として、サステナビリティ推進局と連携して業務を遂行しています。
入居するオフィスビルのルールに沿ったゴミの分別や、消費電力の削減など、サステナビリティ推進における旗振り役や実施状況のチェックを行っています。
―廃棄物周りで何か推進されていることはありますか?
3R(リデュース、リユース、リサイクル)を推進しています。リデュースに関しては、社内のコーヒーマシーンをマイボトル・マイカップ対応へ変更しました。これにより、今まで使用していた紙コップが不要となり、ゴミの削減に繋がっています。
事業活動においても3Rを推進をしています。例えば、ミーティング&イベント事業は、事業の特色上、現場では様々な制作物や備品が必要になります。そのため、イベントが終わると、担当者から「こんなものが余っているけど、なにかに使えないですか?」という相談を受けます。それを社内でリユースする、といったことが幾度となくあり、リユースに関しては企業文化として根付いているように感じています。
一方、弊社ではダイバーシティ&インクルージョンを推進しており、雇用形態も多様化しています。社員、契約社員、派遣社員、業務委託のスタッフなど、働き方も多岐に渡り、意識のばらつきについては多少課題があるかもしれません。
―社員の方への浸透のため、何か取り組まれていることはありますか?
社内での周知に関しては、単にポスターなどの掲示物を貼るだけではなく、社内ポータルでのお知らせや定期的な情報発信、資源ゴミを分別すると何に生まれ変わるのかがわかるよう各ゴミ箱に明示するなど、様々な取り組みを行っています。また、弊社では社長自らサステナビリティへの思いが非常に強く、全社員へのメッセージの一つとしてゴミと資源の分別について語る事もあり、社員の意識浸透を促してくれています。
入居するオフィスビルの分別ルールに則り、ひとつひとつの表示を工夫して分別を啓蒙中。
ペットボトルキャップが想像以上に多く集まった
―MaaR for business活用の経緯について教えてください
サステナビリティ推進委員会にて、自社で取り組む貢献目標の環境負荷削減の推進における具体的な施策の検討をはじめたことがきっかけです。
先ほどお話したとおり元々備品などのリユース活動があったものですから、この更なる有効活用としてリサイクルの取り組みを考えていた際に、ちょうどMaaR for businessのインフォメーションに触れました。
以前から、TBMさんのLIMEX名刺を使用していたことも導入の後押しとなりました。
―MaaR for business導入はスムーズに進みましたか?
導入時は、回収する資源量が少なかったらと心配していましたが、いざはじめてみると、毎月凡そ段ボール1箱ぐらい集まり、特にペットボトルのキャップについては、「結構あるものだな」と実感しています。
クリアファイルは資料を仕分けする際に多く使っており、年末の一斉清掃や机の整理を促すと、汚れがひどいものや、破損していてリユースできないものが多くあります。廃棄するだけでなく、それを資源循環できることは非常に意義があると思っています。
また、ペットボトルキャップの回収量が多いということは、社内でペットボトルの利用が多いという裏返しでもあります。その為、マイボトル・マイカップの使用を促すため、マイボトル・マイカップを使ったコーヒーの無料提供週間を設けるなど、福利厚生サービスも開始したところです。
ペットボトルキャップも綺麗に分別されています。
オフィス用品は社員へ還元して活用
―MaaR for businessでチケットと交換できるオフィス用品はどのように活用していますか?
社員へ還元することが一番効果的であると思っており、まずはLIMEX素材のクリアファイルを各部へ提供しています。経費削減に繋がる点も良いと感じるポイントです。イベントやプロモーション事業に関わる社員が多いので、今後はお客様向けのノベルティなどもラインアップに追加されるとうれしいですね。
―MaaR for businessで定期的に提供している環境教育資料についてはいかがですか?
弊社では、社員の意識変革・行動変容に繋がる教育として、全社員を対象とした「SDGsウォッシュ」や、ミーティング・イベント事業の担当者を対象とした「イベントの持続可能性」のオンデマンドセミナーなどを実施しています。環境負荷削減テーマに関しても、意識が高い社員が多数いるので、定期的に発信いただける環境教育資料も、今後活用したいと思います。
多様なメンバーが関わり資源循環を実現
―MaaR for businessにおいて資源循環のオペレーションはどのようにされていますか?
現在、主に障害を抱えている社員2名に、この業務を担って貰っています。MaaR for businessの資源循環は、環境負荷削減の目標達成に向けて直結する業務で、単なる社内の見回りではなく、とても価値があることだと共通認識を持ってモチベーション高く携わってもらっています。「資源ゴミ分別一覧表」を制作して社員へ周知するなど、自ら積極的に行動しています。
日々の分別状況を確認したうえで、月に一度資源の回収を実施しています。予想以上に回収資源の量が多く、二人にとってはかなり大変な業務ですが、頑張って取り組んでくれています。
MaaR for businessの資源循環業務を行っておられる担当者様との確認の様子。
めざすは2050年カーボンニュートラル達成
―MaaR for businessへの期待と今後の抱負を教えてください
サステナビリティ推進にあたっては、社のサステナビリティビジョンに基づいて、2030年のあるべき姿に向けたマテリアリティを設定しています。そのひとつである環境負荷削減の取組目標達成を目指してアクションを継続していきます。
総務課としては、資源とゴミの分別や消費電力の削減にしっかり取り組んでいかなければと考えています。2025年度までに自社が排出する温室効果ガスのカーボンニュートラル達成(スコープ1、2) 、2050年度までに事業活動全体でカーボンニュートラル達成(スコープ1、2、3)という大目標に向けて引き続きトライしていきたいと思います。
【参考】JTBコミュニケーションデザインのサステナビリティはこちら
取材:坪田 雅至
▼MaaR for business